『データ分析のための数理モデル入門』を読んだ感想

『データ分析のための数理モデル入門』を読んだ感想

Amazonを眺めていたら、今月の新刊の中でも特に気になるタイトルだったのでポチって読んでみました。
Twitterでも本書を読んだ感想がいくつか投稿されていますね。

結論、実務で数理モデルを扱っている方にとってはこういう数理モデルもあるのかと視野を広げるのにも役立ちますし、そもそも数理モデルとは何かを知りたい方にとっても数理モデリングに関する幅広い知識が身につくので、両者ともに一読の価値があると思いました。

筆者は本書の目的の1つは以下だと述べています。

どこの分野にどのようなモデリング手法が存在するのかを大まかに示すことで、必要になったときに適切なモデルを検討できるようにすること。

自分含め、データサイエンティストは自分の得意なモデリング手法があると、その手法で課題解決したいという欲求にかられがちです。
ですが、一度視線をあげて、本当にその課題解決に妥当なモデルとは何かを再考することが重要なのだと。

また、数理モデリングを、理解志向型モデリング、応用志向型モデリングの2つの観点で分けて説明しているのも印象的でしたし、「第三部 高度な数理モデル」にて多体系モデル、エージェントベースモデルまで取り上げられていて、かなりカバー範囲が広いと思いました。
※ちなみに、2020/5/20に弊社ブログにてマルチエージェントシミュレーション(多体系モデル、エージェントベースモデル)に関する記事を書いています。