『いい緊張は能力を2倍にする』を読んだ感想
- 2020.02.08
- 書評
先日、AmazonでKindle本を物色している際にこの本がレコメンドされていました。なかなか高評価もついていて気になったので読んでみました。
筆者は精神科医で、巷にあふれている精神論を唱えた本とは一線を画し、科学的な根拠を示しながら緊張への対処法を紹介していきます。
例えば、馴染みのある緊張を緩和する方法としては「深呼吸を繰り返す」とか「人という字を掌に書いて飲み込む」などがありますが、そういった根拠が曖昧な緊張緩和法が科学的に有効だったことを解明し、さらに効果を高めるにはどうすれば良いかも教えてくれます。
科学的に分析すれば、 緊張の原因は「交感神経が優位」「セロトニンが低い」「ノルアドレナリンが高い」のたったの3つしかないのです。そして、この3つの原因に対して、しっかりと対策を行えば、緊張は完全にコントロールできます。
つまり、 各臓器の働きを調節することで、自律神経を動かす。交感神経や副交感神経を自ら操作することが可能となります。
人間の身体に備わるフィードバック機能をもとに深呼吸の有効性を示すところは読んでいて爽快でした。
タイトルに「緊張」というワードが入っているので、面接とかプレゼントか、そういう緊張を感じる場面に課題を持っている人だけが対象の本のように思われそうですが、実際に読んでみると最近よく言われるアンガーマネジメントにも有効な本のでは?と思いました。
私自身、ここ2ヶ月ほど平日は早朝から夜中まで、休日も平日並に業務をしなければいけないというストレスフルな状況で、精神的に乱れ、言動もやや荒れていました。
ですがこの本に記載されている方法を実践することでイライラする場面でも感情を抑えられ結果プロジェクトを完遂できたので、一読の価値があると思います。
ポジティブなワードを発すると脳はポジティブに向かい、ネガティブなワードや「否定語」を使うと、脳はネガティブな方に偏ります。
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