『Rで学ぶ確率統計学一変量統計編』を読んだ感想
- 2020.05.06
- 書評
長い休みを使って統計学の基礎を復習しようと思い、この本を読んでみました。
ちなみに、本書はTJO氏のブログで以下と紹介されています。
東大出版会シリーズとほぼ同等の理論的な解説を伴った上で、Rでそれを現実のデータに対して実践するとどういう結果が得られるか?を丁寧に例示しており、今後の統計学テキストの新たなスタンダードになっていくのではないか
出典:https://tjo.hatenablog.com/entry/2020/02/03/190000
統計学理論の入門書といえば東京大学出版の赤本(統計学入門)が有名ですが、プログラミング言語を使ったシミュレーションは取り扱っていませんでした。
(とは言え、統計学の諸理論の解説はかなり丁寧で、高校3年レベルの微積分の知識があれば理解可能です。)
一方、本書では統計学における基本的な定理の証明もしっかりと抑えながら、Rでのシミュレーションも丁寧に記載しています。
特に、大数の法則から中心極限定理の説明や、不偏推定量からクラメール=ラオの不等式、有効推定量の説明が明快でした。
さらに、各章末の演習問題の解答の解説が充実しているため、自学用のテキストとして最適とも思いました。
青本(多変量統計編)も購入して読んでみます。
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