『怖い絵(角川文庫)』を読んだ感想
- 2017.11.18
- 書評
来月、上野の森美術館の「怖い絵展」に行くことになりました。
人生初の美術館です。
美大出身のお友達と行くので、どんな風に鑑賞するのかをみっちりレクチャーしてもらおうと思います(^^)
とは言え、何も勉強せずに美術館へ行くより、少しくらいは予備知識を仕入れた上で鑑賞したいものです。
ということで、Amazonの電子書籍でこんなタイムリーな本を見つけたので早速ポチって読んでみました。
本書を読み、絵画をより深く理解するためには以下が必要だと思いました。
絵画は細部まで見る
私のような初心者は、絵画を鑑賞するとき、漠然と全体的にふわっと見てしまいがちです。
しかし、描かれた人物の服装、手つき、視線の先などにも注意して鑑賞することで、描かれた人物が抱いているであろう感情や、その絵画があるストーリーの中でのスナップショットであることを強く意識できます。
また、描かれている小道具や動物などにもそれぞれ意味があり、それを解釈することで絵画をより深く理解できます。
美しい絵に見えても、当時の風俗や習慣が描かれている
現代を生き、クリスチャンでもないような日本人にとって、西洋絵画は漠然と美しいものと簡単にとらえがちです。
しかし、絵画は描かれた当時の風俗や慣習、または新約聖書の内容を反映しています。
現代の常識をいったん捨て去り、当時の背景にトレースした上で絵画を鑑賞することで、その絵画が描かれた意味が見えてきます。
画家の生い立ちを理解することで初めて見えてくる側面がある
描かれた絵画の鑑賞に加え、絵画を描いた画家の生い立ちも理解すると絵画への印象が変わります。
「なぜこの絵画を描いたのか」、「絵画を通して伝えたいメッセージは何か」は、画家の生い立ちを理解することで見えてきます。
一つ残念なことがあります。
本書はKindle版で購入したのですが、口絵が全てモノクロであり、色彩がわからなかった。。
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